カンボジアで困窮邦人として生きている人を以前の記事で紹介しました。東南アジアには困窮邦人が沢山いますが、やはりフィリピンに住む困窮邦人の人数は突出しています。
フィリピンに住む困窮邦人を紹介しましょう。
東京出身のU氏は2005年の中頃にフィリピンに移住しました。彼は東京で事故車のレッカー移動をする会社の社長をしていました。
フィリピンに移住するきっかけはやはり日本のフィリピンパブでした。自分の隣りに座ったフィリピーナに惚れて交際を始め、数カ月後には結婚していました。
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お金が無くなればフィリピーナもいなくなる
結婚してからは自社ビルに一緒に住んでいましたが、仕事中に大きな怪我をしてしまい、長期間に渡って痛みを引きずっていました。年齢的なこともあり、なかなか痛みから開放されませんでした。
同じ頃、彼の母親も冬場になると足腰が痛くなっていました。
そんな2人を見ていたフィリピン妻が「仕事を畳んでフィリピンに行こうよ。フィリピンは温かいから体の痛みから開放されるよ」と提案しました。
日本の四季は素晴らしいのですが、やはり冬の寒さは中高年には厳しいものがあります。彼は自分のためにも、妻のためにも、母親のためにもと思い、事業を閉鎖し、自社ビルも売却してフィリピンへ移住しました。
フィリピンへ移住すると収入がありませんから、自社ビルを売却したお金でマンションを購入し、家賃収入で生活していました。
しかしフィリピン妻の愛人問題が発覚し、夫婦の間に亀裂が入りました。何度も修復を試みますが、一度浮気をした妻に対して彼は許すことができませんでした。
2年間の膠着状態が続き、結局フィリピン妻は出ていきました。
妻が出ていくだけならやむを得ませんが、賃貸用のアパートとは別の住む家をフィリピン妻は勝手に売却しました。
彼は外国人がフィリピンで土地付きの住宅やアパートを自分名義で購入できることを知りませんでした。
家やアパートはフィリピン妻の名義でしたから、妻は金のために勝手に売却したのです。また宝石類などの貴重品などが入った金庫も持ち逃げして、被害総額は約1億円を超えます。
妻や妻の身内、フィリピン人、フィリピンという国に対して調査が不十分なために、こういった事態を迎えてしまいました。
またフィリピン人が多くの日本人をカモにしている現状を知らず、フィリピン妻を完全に信用してしまったのも彼がお金を失ってしまった原因です。
彼は盗られた財産を取り戻すために元妻を訴えています。
元妻が勝手に売却した不動産や宝石、金品を取り戻すべく、フィリピンで戦っています。威勢良く戦うのは素晴らしいですが、日本人がフィリピンの裁判で戦うことは大変です。
彼が良い結果を得ることを祈るばかりです。
彼のように信用していたフィリピン妻や家族にカモにされるケースは頻繁にあります。カモに遭う殆どの男性は中高年で、日本のフィリピンパブで出会った若いフィリピーナを追いかけて渡航し、所持金を使い果たして最終的には捨てられます。
下手すれば一文無しになってしまい、路上生活者として生きています。お金持ちの国である日本から来た日本人が、フィリピンの路上で生活しているのです。
あまりの光景に見かねたフィリピン人達が、食事や寝床の世話をする場合もあります。
フィリピンは1年中夏ですから、日本の冬のような寒さがありません。ですから凍死することはありません。食べるものさえあれば、何とか生きていけるものです。
困窮邦人はご多分に漏れず、ビザを更新していませんから、オーバーステイ状態でフィリピンに居座り続けます。
帰国するにはオーバーステイの期間中の罰金と帰国の飛行機のチケット代金が必要です。職も、家も、何もない困窮邦人が罰金とチケット代金を準備できるはずがありません。
日本に帰国したいがために大使館に駆け込み援助を依頼します。
この大使館に駆け込む困窮邦人は年間に1,000人ほどですから、1日3人以上が駆け込んでいます。殆どが中高年でフィリピーナや在住日本人に騙されたり、自滅してしまった人たちです。
続く
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