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Channel: フィリピンニュースとフィリピーナ
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No.32 フィリピン駐在員の奥様の好奇心はゴーゴーバーにあった

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ゴーゴーバーに行って見たいという駐在員の奥さん達の目は輝いていました。やってみたいと思うことはどんどん挑戦したほうがいいと彼女は思うタイプなので、「いいですよ、じゃぁ、今夜行きましょうか」と彼女は引き受けました。

駐在員の奥様ですからジプニーに乗ったことなどないですし、LRTやバスにも乗ったことがありません。

スラムに寝泊まりするような彼女ですから、毎日、ジプニーに乗り、いろんな取材をしています。フィリピンでいろんな取材をしていましたが、駐在員の奥様という上位層との付き合いがなかったので、彼女たちがどういった生活をしている全く知りませんでした。

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フィリピンの醍醐味を知らずに日本に帰国する日本人達

駐在員の奥様たちはジプニーなんかに乗ったら、すぐに連れ去られて強姦されたり、強盗されて殺害される可能性もあると教育されていました。

これは日本に行くとヤクザに殺害されてしまうと思いこんでいるフィリピン人や、日本に行くと被爆すると思いこんでいる欧米人に似ている面があります。

確かにジプニーに日本人女性だけで乗るのは安全ではありませんが、フィリピン人女性も沢山乗っています。

何か危険なことに合う確率が低くはありませんが、それほど高いわけでもありません。都心の地下鉄でスリに遭うこともあれば、フィリピンの鉄道ではスリに遭わない場合もあります。

フィリピンはたしかに危険が一杯です。神経質になるぐらいでちょうどいいと思いますが、何もかもを拒否する必要はありません。

フィリピンは基本的に女性に優しいですから、若い男性は女性に席を譲ります。彼女もジプニーに乗っているときに、何度もフィリピン人男性から席を譲られて照れくさい思いをしました。

昼間、LRTやバスに乗っていて危険な目に遭ったとしたら、それは日本で交通事故に遭うぐらいの確率かもしれません。

運が悪ければ被害に遭いますが、特に何らかの被害に遭うことはそれほどありません。ジプニーやトライシケルに乗ることはとても楽しいですし、フィリピン庶民の生活ぶりや国民性を理解し、理解する絶好の機会であるのは間違いありません。

駐在員の奥様たちもそれを直感で知っているからこそジプニーに乗ってみたいし、フィリピンの現実を突きつけているゴーゴーバーも行ったみたいと思うのです。

極めて当たり前の感情です。

フィリピン・KTV

しかし、駐在員の妻である限り、それは絶対に許されることではないということを奥様たちの真剣な眼差しが訴えかけていました。

彼女は駐在員の奥様たちを案内するために、K氏に連絡をしました。K氏と彼女はとても長い付き合いで、お互いに頼み事を言える間柄でした。

K氏は小さな輸入会社を経営していますから、ゴーゴーバーやKTVでの接待はお手の物でした。彼女自身も何度かK氏と一緒にマニラの夜を楽しんだ経験があります。

「今夜、空いてる?ゴーゴーバーにつれてってくれないかな?私を含めて女性3人だけど」

ゴーゴーバーは女性客でも受け入れてくれますが、やはり男がいたほうが何かと都合がいいのです。男性を2~3人ほど連れてきてもらえると好都合です。

「いいよ、どこにする?」とK氏が返事をします。「場所はどこでもいいけど、フィリピーナが沢山いる所が良いね」「なるほど、他の女性二人って誰?」「駐在員の奥さんだけど、行ったことがないから行ってみたいんだって」とK氏が聞いた途端に声のトーンが下がります。

「え~、それは困ったな。どこの会社の人?」「○○会社の人なんだけど」「うわ~それはダメだ。奥さんを連れて行ったのがバレたら、仕事をもらえなくなってしまうよ」と叫びながら答えます。

旅行者の日本女性なら良くて、駐在員の奥さんはなぜダメなのかが理解できませんでした。

「あのね、マニラ日本人会では男たちの間で暗黙のルールがあるんだよ。奥さんたちをKTVやゴーゴーバーに連れて行かないことっていうルールが有るんだよ。だかれ俺が連れいていったってバレたら仕事を回してもらえなくなっちゃうんだ」

「なるほどね~。わかった、じゃぁ、あんたの部下に頼んでよ。男の人であればいいから」「だめ、絶対ダメなんだよ。運転手にバレたら一発で主人にバレるんだ。運転手同士のネットワークも強いから」ということで、この話は終わりになりました。

彼女は駐在員の奥様たちに、駐在員同士の固い結束が邪魔して、ゴーゴーバー行きの約束を果たせなかったことを詫ました。

駐在員の奥様たちは一度もゴーゴーバーやKTV、スラムを訪れることもなく、常に運転手付きの車で移動して庶民の生活には一切触れず、日本の小さなマンションぐらしに戻っていくのでしょう。

他人事ながら勿体無いと思います。

フィリピンの面白みは良くも悪くも格差です。日本では決して味わうことが出来ないスラムでのフィリピン人の生活は刺激が満載です。

このスラムを体験せずして、フィリピンを過ごすのは楽しさ半減でしょう。

続く

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